ビザ(EP)審査基準の2013年と2017年の比較~その②~

日付: 2017年09月05日 | カテゴリー:就労ビザについて


今回は、前回のビザ(EP)審査基準の数値比較の考察です。
 
前回の数値で特に目を引くのは最小値の上昇幅(2013年比26.7%up)でした。
 
これは、ビザ(EP)を発給し雇用する企業の立場から見てみると、
 
最低賃金がこの約4年間で約1.3倍になったこととほぼ同じ意味であり
 
つまりは企業のP/L(損益計算書)への負担が急増していることを示しています。
 
人件費の上昇幅に比して、売上の拡大幅が同等かそれ以上であれば問題はないのですが、
 
あいにくシンガポール経済の成長は鈍化してきており、
 
2013年と2014年まではそれぞれ5.00%と3.57%と比較的高水準を維持していましたが、
 
2015年は1.90%、2016年も2.00%とその成長速度に陰りが見えてきています。
 
また物価上昇率も、この4年間では2013年の2.36%を最高値として、
 
2014年の1.03%、2015年と2016年に至っては、それぞれ-0.52%と-0.53%と
 
マイナスに落ち込みデフレの兆候すら見て取れる状況となっております。
 
こうしたことからシンガポールにおいて、近年売上を拡大することが容易でないことを示しています。
 
従って、在シンガポールの日系も含めた各企業は、ここ数年厳しい経営環境に置かれていると言えるでしょう。
 
2016年が底打ちの年であった言えるよう、今年2017年、そして2018年とシンガポール経済が

再び成長軌道に乗ることを、いち経営者としても切に願っておる次第です。
 
 
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